看護師の負担軽減

かつて看護の現場では、いかにして看護師の負担を軽減し、その上で患者さんにとってより有益で質の高い看護を提供するかが課題でした。そしてそれは、ある程度問題が解決した今日でも研鑽が求められる分野でもあります。
特に、看護師不足が叫ばれる昨今においては、看護師の負担の軽減は、看護師の職場離れを防ぐ上でも重要な課題となっています。
現在の看護の現場では、一人の患者さんに2〜3人程度の看護師がそれぞれで看護を行う方式が一般的です。どのようなケースでも、リーダーとなる看護師が看護計画を策定し、その計画にそって看護チーム全員が患者さんの看護にあたる方法が一般的になっています。
しかし、以前主流であったチームナーシングはこうした方法ではありませんでした。看護や治療における各働きを機能とみなし、その機能を細かく分類して看護師が担当する方式が取られていました。これが機能別看護です。
この方式の最大の特徴と言えば、各作業を担当する看護師がいるということです。細かく作業を分担するため、看護師のすべき作業がはっきりとしていますし、当然ながらその責任も明確になるというわけです。
例えば、検温を行う看護師は、検温のみをすべての患者さんに対して行います。同様に注射や投薬も特定の担当看護師がすべての患者さんに対して行います。
この方式のメリットは、看護師の力量に係わらず看護の水準を一定に保つことができるということです。一人の看護師のすべきことが少ないので、ミスも怒りにくいという利点があります。
他方で、患者さんにとっては自分一人のために何人の看護師が働いているのだろうかという状況になります。そのため、常に患者さんの前に別の看護師が入れ替わり立ちかわりやってくるような状況になってしまいます。
一人の看護師と接する時間が短くなるため、治療の上での悩みなどを看護師に相談することが難しい状況になってしまいます。
看護師の人数が比較的少なくてすむという利点はあるにしても、患者さんからすればあわただしく何か落ち着かないような状況になってしまいます。
また、看護師からすれば、すべきことがあまりに少ないので、仕事の上での満足度があまり得られません。
こうしたことから、近年ではわが国の病院でこの看護法式を取っている病院はほとんどありません。ある場合であっても、すべてを機能別に区分するのではなく、その方が効率的な部分に関しては機能別看護を行う、つまりは一部機能別看護と呼ばれる法式を採用しているところがほとんどです。
深刻化する医療の人材不足を止めるために、いろんな医療機関でさまざまな働きやすい環境づくりに力を入れています。
参考サイト【www.iryou-genba.net